徒然浮遊紀行

音楽や音をメインに、話題を節操なくうろうろしたブログです。

作品を活かす音楽ってむずかしい。

高校生の頃に演劇部で選曲担当をしたことがありまして。

それは最後に書くとして。その経験をふまえ、

アニメのサウンドトラックや劇伴を例として、

あらかじめ合う曲を作るタイプ、

作品の映像や場面を見てから合わせて作るタイプ、

主題歌タイアップについて説明や考察をしようと思います。

 

 

TVアニメ「ゆるキャン△」オリジナル・サウンドトラック

・あらかじめ作るタイプ

たいていの作品はあらかじめ曲を作っておき、合うシーンに適宜曲を当てはめていきます。

いち作品のサントラでも数十曲入っているのは珍しくありません。

サントラや劇伴全体に言えることですが性質上作品との相乗効果で威力を発揮するものなので、音だけ聴くと印象が変わってくるかもしれません。

 

TVアニメ「ゆるキャン△」オリジナル・サウンドトラック

・ほぼ完成した作品を見てからその都度作るタイプ

対して、ゆるキャン△アニメ版のような

フィルムスコアリング という手法。

あらかた出来上がったアニメを見てから、曲をその都度作って重ねているそうです。

これはとんでもない手間です。あらかじめ作られた曲を当てはめていくほうが作業量は激減します。

これだけ丁寧に作られた作品ですから、しっくりくるのは当然といえば当然なわけです。

 

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST FINAL BEST(DVD付)

・主題歌タイアップ

いわゆる主題歌(OP、ED)はちょっと特殊で、レコード会社、いわゆる大人の都合が大きく働いていることも少なくありません。

DEATH NOTEなどのvapならvapのアーティストが担当し、

鋼の錬金術師などのソニー系のアニプレックスならsony musicのアーティストが担当し、

ONE PIECEなどのavexならavexのアーティストが担当するというように。

昔はアーティストが知らないうちにタイアップが決まることもあったそうです。

しかし、その中でもしっかり作品に合った曲を作って提供してくれるアーティストもたくさんいます。

近年はLiSAさんや亜咲花さんなど、アニメの世界観を表現することに特化したアニソンアーティストも多いですね。

 

個人的には作品に合っていれば誰でもいいと思っています。

どんなに好きなアーティストや素晴らしい曲でも作品に合っていないとがっかりしてしまいますし、作品に合ったアニソンとして褒められているのを見ると嬉しくなります。

I WANNA BE WITH YOU

ちなみに劇伴が気になりだしたきっかけは、

高校生の頃に演劇部で選曲担当をしたこと。

こういうシーンはこういう曲でいいだろう、という雑な選曲はお客さんにもわかってしまう、

有名な曲は曲のイメージに引っ張られやすくなるから使い方が難しい。

とOBに言われたことが特に印象に残っています。

しっくりくる曲を当てはめるのってなかなか難しいんですよ。

作品をより華やかにできるのも、しょぼくできるのも音楽の魅力であり恐ろしいところです。

作品を見るとき、どんな曲がどんな時に流れているのか気にしてみると更に楽しめると思いますよ。

ではでは。