フォークソング的な人間味が強い歌詞と吉田拓郎のような時々早口なメロディ、
BOØWYのような耳馴染みのいいロックはとてもJ-POPらしくて、GLAYが国民的ロックバンドになったことに納得した。
耽美的な歌詞が多かったように思う90年代ヴィジュアル系としては異端だと思う。
リリースされたのは96年11月。
ドライブプレイリストを作りがてら、約20年ぶり?にBELOVED/GLAYを聴きました。
曲、案外覚えてるもんですね。
昔は苦手だった曲が聴けるようになったり、こどもからおとなになって意味がわかるようになってしまったり。
聴き方が変わったことでより音を細かくおもしろく聴けるようになったり。
そんな雑感です。順不同。
全体
ザJ-POP。なとても聴きやすいロック。
GLAYの持ち味である人間味の強い歌詞が印象的。
TAKURO作詞曲が多いせいか「ぬるいビール」など意外と四畳半で作っているような生活感のある歌詞が多く、それがフォークっぽいと感じた。
随所にピコピコした音が散りばめられていて、PS1やwin95のデジタルブームを取り込む先進性も感じさせる。
そして、これは売れるわと納得する。
例えばLovers change fighters,coolのライフスタイルもぬるいビールも当時ライバル扱いされていたラルクでは絶対に出てこないフレーズ。
hide(ソロ)ならおちゃめなアイテムとして出てきそう。
ルックスはスーツに派手髪にメイクと華やかなものの、この時期はTAKURO作詞作曲が多いこともあり曲の感触は意外とヴィジュアル系よりポップスに近い。
早口台詞など、なんだか吉田拓郎などのフォークソングっぽさを感じる。もしくはラップ。
(若者向け番組にKinKi Kidsと共に吉田拓郎が出ていたことの大きさに今気付く。)
そしてこの近所のかっこいい兄ちゃんみたいな親しみやすい音はいったいなんなんだろう。
時折荒削りさはあるものの、全体的に和やかというか、音や雰囲気がやわらかい気がする。
しかしヴィジュアル系やビートロックを汲むFairy Storyのような曲もあり、なかなかおもしろい。
実験的な曲も多く、JIROちゃんが歌うSHUTTER SPEEDSのテーマのような遊び心も。
HIT THE WORLD CHART!の渋さはGLAYではなかなか珍しい気がする。黒いGLAY的。
春を愛する人は今作に。
2年後のSOUL LOVEのc/wに入っていたのはシングルカット的扱いだったのかなと。
春のあたたかさに似合う穏やかな曲なんだけど、イヤホンやヘッドホンで聴くとツインギターが左右でせわしなく鳴っていて最高。
爽やかに幕を開けるGROOVY TOUR、
それと対を成すように爽やかな印象で終わらせるRHAPSODY。
曲も歌詞もフォーク的なJ-POPっぽさとヴィジュアル系ロックバンドっぽさがとても絶妙。
ところでギリギリのバンジージャンプとはいったい。w
20年以上経った今でも名盤でした。ぜひ聴いてみてくださいね。ではでは。